【Old-timer】公開校閲その5【171号】
25頁上段の写真キャプション中に「S5発売以前は民間で赤の車体色が禁止されていた」とありますが、これもダウトです。
「道路運送車両の保安基準」では「緊急自動車の車体の塗色は、消防自動車にあつては朱色とし、その他の緊急自動車にあつては白色とする。但し、例外が沢山ありますよ。」と緊急自動車の車体色を指定しているだけで、「専ら乗用の用に供する自動車にあつては、車体の塗色に赤色を用いてはならない。」などという条文はどこにもありません。
(クリックで拡大表示)
それが証拠に、ホンダスポーツ登場以前に国内で製造・販売されたクルマのカタログや古い自動車雑誌を眺めれば、カラーバリエーションに赤のあるモデルを容易にたくさん見つけることができます。(↓)
ホンダのオフィシャルサイトには以下のような記述がありますが、そもそも法律で赤色の使用が規制(禁止)されていたのなら、その法律を改正しないかぎり、赤色を使えるようにはなりません。
運輸省に何度通っても、省庁や官僚の裁量で法律を枉げて使用許可を出すことなど出来ないのです。
省令で何とかなるだろう、という反論があるかもしれませんが、政令も省令も法律に反することはできません。
例えば運輸省が勝手に消防自動車の塗色を変えたり、あるいは例外を設けることが出来ると思いますか?
「当時は、国内販売される自動車の車体色に、緊急自動車(消防車・救急車など)と紛らわしい赤や白を使うことが、法律で規制されていた。赤色の使用許可を受けるために、当時、技術研究所で開発管理課長をしていた秋田貢は、幾度となく運輸省へ通った。」
出典:https://www.honda.co.jp/50years-history/challenge/1962autoproduction/page04.html
↓これらの赤いクルマを見ても、赤色の使用は法律で禁止されていたと言い張れるでしょうか。
尚、消防車の塗色は朱色であって赤色ではありません。
本田社長が「消防車の赤を塗るな!」と言ったのは、"朱色のような黄色味の入った赤を塗るな"ということだったんですね。
※全ての画像は、クリックすると別ウインドウで拡大表示されます。
・左 フライングフェザー(1954) 右 ミカサツーリング(1959)

・日野ルノー 4CV (1957) (1956)

・1959年に新宿駅東口(現在の新宿アルタ前)で撮影された写真に赤の4CVが写り込んでいます。
・マツダR360クーペ 左(1960試作車) 右(1961)

・左 マツダ キャロル (1962) 右 コニーグッピー (1961)

・三菱500 (1960)

・トヨペット クラウン (1955~1962)

・トヨペット マスターライン 左(1955) 右 (1959)
・トヨペット コロナ (1959) トヨペットスーパー RHN型(1953)

・プリンス スカイラインスポーツ 左 (1961) 右(1962)

・左 スカイラインスポーツのカラーバリエーション 右 初代スカイライン (1959)

・日産オースチン A50 左 (1958) 右 (1957)

・ダットサン 110系と210系 (1955~1959)

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コメント
私が中学生の頃でも消防車やパトカーと同じ塗装は出来ないと言う話が普通に通用していましたからね。街に赤い車がいくらでも走っているにもかかわらずです。
車に対するデマや間違いは沢山有り、これらは自動車評論家と称する人達の怠慢と思っております。
投稿: スポーツ800 | 2020年3月 7日 (土) 午前 08時59分
>スポーツ800さん
コメントありがとうございます。
昔の86レビン・トレノは白黒のツートンカラーで"パトカーカラー"でしたが、別に何の問題もなかったですもんね。
自動車評論家として活躍された徳○寺さんの著書に「間違いだらけ○クルマ選び」というのがありましたが、あるメーカーの技術者は「誤った事実認識で批判記事を書かれてとても迷惑した」と語っていました。
徳○寺さんは取材をきちんとしなかったのか、それとも取材をしても理解をできていなかったのか、某雉沢さんのように袖の下を掴まされて特定メーカーを貶したのかは分かりませんが、氏がデマの発信源になったのは間違いありません。
評論家だけでなく、自動車ジャーナリストとか自動車ライターなる人たちも、誤った知識で記事を書いてデマや間違いを拡散していますね。
一度活字になってしまうとそれを取り消すのは困難なのでどうにかし欲しいものですが、個人で出来るのは精々こうやってネットに拙い反証を投稿するくらい。
でも、個人ブログのアクセス数なんてたかが知れていますから、無力感しか感じないですね。
投稿: mizma_g@管理人 | 2020年3月 8日 (日) 午前 06時54分