【Old-timer】公開校閲その2【171号】
今回は校閲というよりも、個人的に気になった点や気づいた点について書きます。
30頁下段のモノクロ写真のキャプションに"(シルバーの車両か?)"との記述がありますが、左前輪の汚れ方が同頁上段のカラー写真と全く同じなので、両車は同一の車両、つまりボディカラーは赤と分かります。
もしくは、ボンネット先端のエンブレムが白地のものなので、ボディカラーは赤だと判断できます。
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ホンダスポーツ/エスのボンネットエンブレムの色には規則性があって、ボディカラーが濃色ならばエンブレムは白地、淡色ならばエンブレムは赤地と決まっていました。(赤地のエンブレムはTypeRだけの特権ではないのです)
実際にボディカラーがシルバー(淡色)のスポーツ360には、↓このように赤地のエンブレムが取付けられていました。
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蛇足になりますが、インテリアではメーターパネル左下に取付けられたスタータースイッチの位置で、赤とシルバーの車両を判別することができます。
スタータースイッチがセンターコンソールに寄せて取付けられているのはシルバーの車両。
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スタータースイッチが若干ステアリングシャフト側に寄せられて取付けられているのが赤の車両です。
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あるいは、ラジオのデザインの違いでも個体の判別をすることができます。
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31頁上段右端の写真はカラー化されています。これは、↓こちらのサイトを利用してカラー化したものと推測されます。
https://colorize.dev.kaisou.misosi.ru/
試しに同じ写真を同サイトでカラー化したところ、似たような結果になりました。
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この画像で「シルバーの塗色がわかる」というのは無理があるのではないでしょうか。
フリーの画像加工ソフトで適当に色付けしても、↓この程度には仕上がります。
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商業誌に掲載するなら、もう少し手間なりコストなりを掛けて"鑑賞に堪えるもの"にするべきではないでしょうか。
また、カラー化した写真が他にも複数誌面に掲載されていますが、色の考証が全くされておらず、カラー化することで資料的価値が損なわれています。
デタラメな着色をするくらいなら、モノクロのままの方がまだマシです。
後々混乱が生じることを避けるためにも、未考証のカラー化写真を使用することは自重するべきと個人的には思います。(あくまでも個人の意見です)
寒冷地テストに供されたスポーツ360に取付けられているナンバープレート(回送運行許可番号標)を「地元埼玉のディーラーで調達したものだろうか。」と推測していますが(31頁上段右端の写真のキャプション中)、回送運行許可を受けられるのは、 自動車の販売・製作・陸送・分解整備(平成27年3月30日の改正により追加)を業とする者と規定されており、自動車メーカーも回送運行許可番号標(所謂ディーラーナンバー)を借り受けることができますから、四輪参入前の二輪専売ホンダディーラーから態々調達する必要はありません。そもそも、回送運行許可番号標の又貸しは許される行為ではないと分かりそうなものですが…。
1963年当時、ホンダ(技研)は少なくとも「6718」と「6719」の2つの回送運行許可番号標を使用していたようです。
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コメント
’デタラメな着色をするくらいなら、モノクロのままの方がまだマシです。’
全くそうですね。この写真を見てもシルバーともミントブルーとも見えますし微妙です。映画の世界でも白黒作品をカラー化するのはウディ・アレンがさんざん批判していました。
投稿: スポーツ800 | 2020年2月29日 (土) 午前 08時58分
>スポーツ800さん
コメントありがとうございます。
私の説明が不足していましたが、OT誌に掲載されたカラー化された写真では、上にアップしたもののようにボディーの一部がブルーっぽくはなっていませんでした(その代わり地面が不気味に青く染まっています)。
それでも、シルバーの塗色がわかるような写真でないことは確かです。
ウディ・アレンは白黒作品をカラー化することに批判的だったのですね。モノクロの作品をカラーにすれば、世界観が変わってきますし、それこそ色物になってしまうので、きっとそういうことを嫌ったのでしょうね。
投稿: mizma_g@管理人 | 2020年3月 1日 (日) 午前 08時03分