T360の吸気システム
○ホンダS360やT360/S500の試作車について研究・考察している「三妻自工 Web site」はこちらです。
○Web site that researches and considers the concept model of HONDA S360 and T360/S500 is here.
前回のエントリーでホンダS360の輸出に関する話題をフリましたので、今回はその続きを書きたいところなのですが、その前にもうひとつ別の話の前フリをさせて頂こうと思います。
T360の最初のプロトタイプであるXAK250から、生産型T360の初期型までは、エンジンのサクション系に乾式(紙フィルター)と湿式(オイルバス)の二つのエアクリーナーが装着されていました。
そして、この二重濾過式を採用した車輌では、不思議なことにA.Cダイナモのお尻から吸気を行なっていました。
試作車や初期の生産型は、何故ダイナモの尻からエアを吸っていたのか?
その理由は私にはよく分かりません。
ただ一部では、ブラシとスリップリング間の火花放電により発生するオゾンを排出するため、と言われているようです。
因みに、火花放電により発生するのはオゾンだけでなく、他に硝酸や亜硝酸なども発生します。
このオゾン排出説ですが、私にはどうしても首肯することができません。
それは何故か。 理由は2つあります。
ひとつは、同系のエンジンを搭載しているSports360/500・S500に同じ仕掛けが装着されていないことです。
Sports360/500・S500のダイナモ内でも火花放電は起きますから、常識的に考えたらT360と同じ仕掛けが装着されて然るべきですが、何故かSports360/500・S500にはそのような仕掛けがありません。
T360にだけ大げさな仕掛けを装着した理由は、果たして何なのでしょうか?
もうひとつは、オゾン・硝酸・亜硝酸などのエンジン構成部品を腐食させる分子を、態々吸気させる合理的理由が見つからないことです。
ダイナモ内の構成部品を腐食させてしまうオゾン等が、サクション系の部品やキャブレター・エンジンに何等の影響も与えないとは考えにくいですよね。
エンジンが始動してダイナモが回転しているかぎり、ずっと吸い続けるわけですから。
仮に、発生するオゾン等の量が少なくてエンジン等に影響がないならば、エンジンの吸入負圧を利用してまでダイナモ内からオゾン等を排出させる必要はなかったのではないでしょうか。
何せ少量なのですから、ダイナモにスリットでも付けておけば十分事足りたはずです。
ということで、私はオゾン排出説には甚だ懐疑的です。
ならば、ダイナモから吸気するT360の仕掛けは何のために装着されていたのか?
知識の乏しい私には皆目見当がつかず、実はずっと疑問に思っていました。
がっ!
この度、サイトの読者様から送って頂いた資料によりその理由が判明し、積年の疑問が氷解しました。
その資料には、前述のS360の輸出の件とこのT360のサクション系の件の両方が記述されていますので、次回詳しくご紹介する所存です。
ぜひ、刮目してお待ち下さい。
(A.Cダイナモの前部から取り入れられたエアはダイナモ後部から排出され、ダクトを通ってオイルバスエアクリーナー→濾紙式エアークリーナーの順に通過し、キャブレターで混合気となってエンジンに供給されます)
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