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2015年3月29日 (日)

S600のミュールカーと東海地区試作車に関する一考察

明日はいよいよS660の発表ですね。※再生ボタンをクリックするとカウントダウンが表示されます。発表会の模様が再生されます。

ところで、S660の読み方は「エスロクロクマル」みたいですね。商標登録の呼称の欄には、「エスロクロクマル」は記載されていませんでしたが…。
まあ、そんなことはともかく、S660はエスシリーズとしては初めての軽自動車の市販モデルになる訳で、ある意味販売されなかったスポーツ360の再来と言えるんじゃないでしょうか。
今月の26日に解禁されたメディアの報道によれば、S660は“エス”の名に恥じない本格志向のスポーツカー、所謂「ガチスポ 」のようで、こんなクルマを待っていた!と快哉を叫んだ方も多いんじゃないかと思います。
半世紀の年月を経て、ようやくホンダから発売される本格的軽スポーツカーの前途に、幸多かれと願わずにはおれないですね。

と、前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。
本題とはS600のミュールーカーのことです。
ミュールカーというのは、旧型の車体に新型のパワートレーンを載せたプロトタイプのことで、昔はメカニカルプロト(略称 メカプロ)なんて呼ばれていましたが、今はあまり使われないらしいですね、メカプロという呼称は。

で、S600のミュールカーですが↓こちらです。

150329_mm6405_s600_1 (クリックで拡大表示)
なんだ、ただのエスロクじゃん、と突っ込まれてしまいそうですが、まあちょっと待って下さい。
この車輌のエンジルームを写した写真↓をご覧になって下さい。
150329_mm6405_s600_2 (クリックで拡大表示)
矢印の先をご覧頂くと分るように、右側のインナーフェンダーに凹みがあります。
これは、皆さんよくご存知のように、シュノーケルタイプのエアクリーナーカバーがインナーフェンダーに干渉しないように設けられた凹みで、これは量産初期のS500の特徴ですね。
グリルを見れば分るように、写真は間違いなくS600のものです。
つまり、S600のミュールカーは、量産初期のS500のボディを流用して製作された訳です。

せっかくですから、S600ミュールカーのインテリアも見てみましょう。
150329_mm6405_s600_3 150329_mm6405_s600_4
                                              (クリックで拡大表示)
ちょっと分りにくいですが、スピードメーターのフルスケールは160km/h、ダッシュボードの左端に目をやるとアシスタントグリップは分割タイプで、センターコンソールにはクロームのモールが付いています。
これらはS600にはない、S500のみの特徴ですね。
メッキのコンソールモールは“試作車のみに使われた”というのが定説のようですが、パーツリストに記載がある部品ですし↓、このS600ミュールカーのようにS500の量産初期ボディに装着されている実例がありますので、“メッキのコンソールモールは量産車にも使われた”というのが私の考えです。
150329_molding1 150329_molding2
                                            (クリックで拡大表示)

トランクフードも見てみましょう。
150329_mm6405_s600_5 (クリックで拡大表示)
ご覧のように、トランクフードの裏骨は、外周部分のみに軽め孔があるタイプです。
これも、初期の量産S500の特徴ですね。

で、このS600ミュールカーで一番注目して頂きたいのはエンジンです。
150329_mf6404_s600_1 150329_mf6404_s600_2
                                             (クリックで拡大表示)
上掲の写真をご覧頂けば分るように、このエンジンのブリーザーカバーは2本のボルトで留めるタイプです。
このタイプの試作エンジンは、S500の試作車にだけ使われたというのが定説でしたが、このように実際にはS600にも試作流用されていました。
↓こちらは、S500の量産初期ボディに量産型のエンジンが載ったS600のミュールカーです。
150329_mf6404_s600_3 (クリックで拡大表示)
試作エンジンとの違いは一目瞭然ですね。

さて、ここからがこのエントリーの一番の肝です。
S600の試作車にブリーザーカバーがボルト2本留めの試作エンジンが使われていたのならば、オールドタイマー誌(以下 OT誌)92号に掲載されている、東海地区の試作車からサルベージされたエンジン↓は、S500ではなくS600のものではないかと思うんです。
150329_ot92_1 (クリックで拡大表示)
何故なら、このエンジンのエンジン型式がAS285Eと読めるからです。↓
150329_ot92_2 (クリックで拡大表示)
もしこのエンジンがAS285E、つまりS600のものであるならば、この車体↓もS500ではなくてS600だった可能性があると思うのですが…如何でしょう。
所謂、エスゴロッピャクと呼ばれるモデルですね。
150329_ot92_4 (クリックで拡大表示)

OT誌の記事では、車体もエンジンもS500と記述されていますが、私はエンジン型式がAS285Eである点がどうしても腑に落ちません。
確かに、エンジンの外観はS500の試作エンジンのソレですが(でも、ブリーザーカバーはボルト3本留め?)、このタイプのエンジンがS600にも使われていた実例があるとなれば、東海地区試作車のエンジンはS600のもの(AS285E)で、車体もS600だった可能性があるんじゃないでしょうかね。
よく分りませんが。。。
OT誌の記事によれば、東海地区試作車にはオイルバスエアクリーナーが付いていたようですが、過渡期のモデルは仕様がチャンポンである場合が多いですし、車体もエンジンもS500の試作モデルから流用されていたとなれば、オイルバスエアクリーナーが付いていることに何の不思議もないと思います。
所謂エスゴロッピャクには、S500の試作ボディがベースになっているものと、量産ボディがベースになっているものがあったことは、第二回日本GPの出走車を見れば分りますね。
てか、エスロクのメカプロ多過ぎ!これ↓もエスロクのメカプロですよ。
150329_mm6405_s600_6 150409_s600
                     (クリックで拡大表示)

ところで、東海地区の試作車=御殿場試作車なんでしょうか?
それと余談ですが、S600にはオプショナルとして5速のトランスミッションが用意されていたようです。残念ながら世に出ませんでしたが。
幻の5速ミッションの変速比は↓こちらを参照下さい。
150329_mg640501 (クリックで拡大表示)

嗚呼、エスロクロクマルの発表、もう直ぐですね。
楽しみだなぁ、自分は買えないですけど。( THT)y-~~~

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