« HONDA aux Classic Days 2014 sur le circuit de Nevers Magny-Cours. | トップページ | '64年の東京モーターショーに展示されたレーシングS600は、ニュル500kmレース優勝車なのか? »

2014年9月16日 (火)

Toyota2000GT/Nissan2000GT(A550X)同祖論を喝破する その2

「日産2000GTの真実、その1その2その3をこのブログで公開してから7年の月日が経過しましたが、ネット上では未だに「ヤマハが持ち込んだ設計図を元に日産が作ったのがA550X(日産2000GT)で、トヨタが作ったのがトヨタ2000GT。両車の開発はヤマハが主導して行なった。」と主張する方が後を絶ちません。
こういった説を主張される方達の特徴というか共通点は全く論拠を示さないことですが、それでもこういう物語は多くの人の興味を惹くようで、皆さん鵜呑みにしてしまわれるようです。

まあ、何を信じるも個人の自由ですから、私がどうこういう問題ではないのですけれど、でも事実とは全く異なる言説が拡散する事態を看過すれば、それは私自身もデマの拡散に間接的に手を貸したことになってしまいます。
こういった事態は私にとって全く本位ではありませんから、やはりしっかりと反証しておかなければなりません。

070402a550x (クリックで拡大表示)
上掲の資料はヤマハが1996年に発行したものの一節です。
ご覧のように、日産は概略の全体図と線図をヤマハに提示し、ヤマハはこれらを元に組立図を作成して、逐一日産に図面のチェックをしてもらっていました。
設計の悪い部分があれば、ヤマハは日産の指導を受けて図面の修正を行い、最終的に日産から承認を得て図面が完成する、というプロセスへてA550Xの設計図は完成した訳です。
こういった設計の経緯から判明する事実は、図面の作成過程において日産が、ヤマハがという関係にあったということです。
また、設計図自体も、事前にヤマハが持ち込んだのではなく、A550Xの開発が始まってから日産が主導する形でヤマハが作図していたことが分かります。
つまり、「ヤマハが持ち込んだ設計図を元に日産が作ったのがA550X(日産2000GT)」などという説は、事実とは全く異なった何処かの誰かさんが創作したファンタジーでしかないという訳です。

トヨタ2000GTの場合も全く同様で、トヨタで作成した全体設計図を元に、ヤマハが各部の詳細設計図を作成して、プロジェクトリーダーの河野二郎さんに承認を受ける形になっていました。
また、設計に際してヤマハの技術者だけでは手に負えない部分については、トヨタの稲川常務が橋渡し役をして、トヨタの生産技術の実務者からアドバイスを受けていたそうです。
(この情報のソースも、ヤマハが1996年に発行した資料です ↓)
140917(クリックで拡大表示)
トヨタ2000GTの開発でも、やはりトヨタがでヤマハがの関係であった訳です。
したがって「ヤマハが持ち込んだ設計図を元にトヨタとヤマハが共作したのがトヨタ2000GT」なる説も、事実とは全く異なった何処かの誰かさんが創作したファンタジーでしかない、ということになります。

以前のエントリーにも書きましたが、A550X・トヨタ2000GT同祖論などというものは、どう考えても成り立たない訳です。
当ブログの読者様におかれましては、ネット上に蔓延るこのようなデマに惑わされませんように、くれぐれもご注意頂ければと思います。

|

« HONDA aux Classic Days 2014 sur le circuit de Nevers Magny-Cours. | トップページ | '64年の東京モーターショーに展示されたレーシングS600は、ニュル500kmレース優勝車なのか? »

Nissan 2000GT(A550X)の真実」カテゴリの記事

TOYOTA 2000GTの真実」カテゴリの記事

コメント

ネット上では根拠のない事が事実のごとくまかり通る事が多いですね。
間違った歴史にされたり、個人ですと迷惑を被ることも有ります。
それも匿名でなされるのでひどい物です。

投稿: スポーツ800 | 2014年9月18日 (木) 午前 09時34分

>スポーツ800さん
コメントありがとうございます。
本当に仰る通りで、ネット上ではおかしな言説が平気でまかり通っている例が沢山ありますね。
インターネットは、誰でも手軽に世界に向けて情報を発信できる、とても便利な道具ではありますが、誤った情報や不確かな情報も瞬く間に拡散してしまいますから、便利な反面非常にやっかいな道具でもあると思います。
「便利な道具ほど大きな危険をはらんでいる」という法則は、インターネットにも当てはまるようですね。
その危険性が、もし自分の身に降りかかったら、しかも相手が何処の誰かも分からないとなったら、こんな恐ろしいことはありません。
インターネットを利用する時は、自分が被害者にも加害者にもならないように、十分注意しないといけませんね。

投稿: mizma_g@管理人 | 2014年9月18日 (木) 午後 11時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/158972/57407376

この記事へのトラックバック一覧です: Toyota2000GT/Nissan2000GT(A550X)同祖論を喝破する その2:

« HONDA aux Classic Days 2014 sur le circuit de Nevers Magny-Cours. | トップページ | '64年の東京モーターショーに展示されたレーシングS600は、ニュル500kmレース優勝車なのか? »