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2013年11月25日 (月)

【SPORTS360】お詫びと訂正【スポーツ360】(追記あり)

当ブログおよび本家の三妻自工 Web siteに於いて、浜松製作所で製造されたホンダスポーツ360を2XAS250と記述しましたが、これが誤りであったことが判明したので、お詫びして訂正致します。
誤った情報を発信してしまい、申し訳ありませんでした。。。

私がこれまで考えていたのは、第9回全日本自動車ショー出展車が(1)XAS250で、浜松製作所で製造された車輌が2XAS250、2X改AS250というのは量産前の試作イベントが段確、品確、量確と進んでいく過程での何れかの段階で大きな設計変更が生じて「改良型」になったため、開発コードに"改"の字が入ったのではないかと推測していました。
しかし、 「HONDA SPORTS360復刻プロジェクト 技術の伝承」(以下、バイブル本と表記)を読んでこれが間違いであることがわかりました。

以下、バイブル本のネタバレ注意の内容になります。
閲覧は自己責任でお願いします。

では、正しくはどうなのかということになりますが、バイブル本によればスポーツ360には以下の5種類があったそうです。

1. TAS260型
2. XAS260型
3. 2XAS250型
4. 2X改AS250型
5. 3XAS250型

TAS260型は皆さんご存知の通り、第11回全国ホンダ会出展車です。

XAS260型については、バイブル本には“詳細不明”とだけ書かれています。
これはあくまでも私の推測ですが、第11回全国ホンダ会(1962年6月5日開催)と第9回全日本自動車ショー(1962年10月25日〜11月7日開催)との間は5ヶ月足らずしかなく、ホンダの四輪開発部隊はこの短期間にT360のアップデートとスポーツ360の大幅な改修、スポーツ500の新規開発をこなさなければならかったことを考えると、XAS260型というのは構想あるいは提案のみで終ったモデルだったのではないかと思います。

2XAS250型
は、第9回全日本自動車ショー出展車とのことです。(今回復刻されたモデルですね)
私はXAS260型の存在を知らなかったので、このモデルをXAS250だと早合点してしまった次第です。
2XAS250型は自動車ショーに出展されたシルバーの車輌の他に赤の車輌も製作されたのですが、バイブル本では何故かこの赤の個体に触れていません。
131125_2xred (クリックで拡大表示)
(出典:モーターファン63年3月臨時増刊)
赤の2XAS250型は、1962年10月5日(バイブル本には10月20日と記述されています)にホテルオークラで行なわれたプレス発表の会場に展示されており、シルバーの2XAS250が完成したのは自動車ショー会場への搬入日早朝だったとのことなので、赤の個体が製造1号車、シルバーの個体が同2号車だったと私は推測しています。

2X改AS250型
は、2XAS250の改良型だと推測できますね。
バイブル本には2X改AS250型の写真が掲載されており、その写真の出典が1963年4月1日発行の技研弘報NO.21となっているので、写真の個体が製造されたのは1963年3月以前と考えられ、また、バイブル本に掲載されている2X改AS250型のフレーム設計図には“昭和38年2月28日”と記載されているとのことなので、実車の製作/完成はこの日以降ということになり、技研弘報NO.21の車輌の製作/完成時期は1963年3月と特定できます。
浜松製作所でスポーツ360の量産試作車が製造されたのは1963年4月~6月に掛けてですから、2X改AS250型は研究所で製作されたと考えてどうやら間違いなさそうです。
大変貴重な2X改AS250型の写真をご覧になりたい方は、是非バイブル本をお買い求め頂きたいのですが、2X改AS250型と思しき車輌の写真を実はワタクシ持っているので、出し惜しみせずに以下に掲載しておきます。
刮目してご覧下さい。
131125_flying_35 (クリックで拡大表示)
(出典:FLYING NO,35 1963年9月20日発行)
この車輌は、以前のエントリーで“謎の試作車 ホンダスポーツX”として紹介したもので、以下の特徴が技研弘報NO.21に掲載されている2X改AS250型と一致しています。
フェンダーミラーとフロントフェンダーのエンブレムの取り付け位置が、2XAS250型よりも前方。
フロントウインドウにテンションロッドあり。
にも関わらず、ルームミラーはダッシュボードから生えるタイプ。
この車輌には取り付けられていませんが、2X改AS250型のバンパーは一文字タイプの一本物だったようです。
また、フロントのウインカーランプは山型のものからフラットなタイプのものに変更されていたようです。
この写真が撮影されたのは、1963年4月29日~5月10日の間の何れかの日で、技研弘報の車輌にはボンネットやドアにナンバリングされていますが、この個体にはそれがありませんから、二台は夫々別の車輌と考えてよさそうです。
2X改AS250型の詳しい素性は分りませんが、このモデルが2XAS250型の車体を流用して製作されたものではなく別途新造されたとすれば、スポーツ360の総生産台数は2X改AS250型の製造数分だけ増えることになろうかと思います。
・TAS260    ・・・2台
・XAS260    ・・・0台
・2XAS250   ・・・2台
・2X改AS250 ・・・現時点で2台確認
・浜松製作所製の車輌(3XAS250?) ・・・完成車8台、半完成車5台(スポーツ500の試作開発に流用)、
                                                       ホワイトボディASSY 5台(未完成)
スポーツ360(完成車)の総生産台数=TAS260(2台)+2XAS250(2台)+浜松車(8台)
                                                  +場合によっては2X改AS250の製造数分
                                                  =12台+α


3XAS250型
については、バイブル本には“詳細はわらない”と記述されていますが、2X改AS250型が浜松製作所で製造されたモデルでないことがほぼ確定的なので、この3XAS250型は浜松製作所で製作された量産試作車と考えてよいのではないでしょうか。
個人的には、この3XAS250型の姿を是非見てみたかったのですが、ホンダにも資料が残っていないみたいで残念至極です。

ところで、巷間では「S360は早い時期に量産化が断念された」とよく言われていますが、これだけ多くの種類の試作車が製作され、尚且つ量産工場で量産試作車まで作られたクルマを「早い時期に量産化が断念された」と決め付けるのは果たして正しいことなのでしょうか?
私はNOだと思います。
やはり、ホンダは最後の最後まで量産化の可能性を模索した、と考えるのが妥当ではないでしょうか。

余計なことを色々と書いてしまいましたが、私の間違いと正確な情報を端的にまとめますと…

× (1)XAS250→第9回全日本自動車ショー出展車&プレス発表展示車
×   2XAS250→浜松製作所製の量産試作車
×2X改AS250→浜松製作所製量産試作車の改良型

○ 2XAS250→第9回全日本自動車ショー出展車&プレス発表展示車
○ 2X改AS250→2XAS250の改良型
○ 3XAS250→浜松製作所製の量産試作車 (注:あくまでも私見です)

…となります。

それと、2XAS250のボンネットエンブレムは平面に取り付けられていた、とホンダの方達は判断されたみたいですが↓このような写真がありまして。。。
131125_bonnet (クリックで拡大表示)
(出典:写真集 人間宗一郎)
ちょっと分りにくですが、この車輌のフロントバンパーは分割タイプに見えます。
もし分割タイプで間違いなければ、ヘッドライトがサイズアップされた車輌であることから、これは2XAS250か最初期型スポーツ500(第9回全日本自動車ショー出展車)ということになります。
そして、背後に写っているボンネットに目をやると…エンブレムの取付部分は明らかに凹んでいます。
まあ、この車輌が“絶対に2XAS250又は最初期型スポーツ500である”と言える確証はないのですが、逆に“絶対に2XAS250又は最初期型スポーツ500ではない”と言える確証もないので、余計なことと思いつつちょっと触れてみました。

他にもいろいろと書きたい事があるのですが、発売されたばかりの本の内容を沢山バラしてしまうことになりそうなので、取りあえずこの訂正のエントリーだけで打ち止めにしておこうと思います。
バイブル本は決定版といっても過言ではない至極の一冊ですから、スポーツ360に興味のある向きは是非お買い求め頂ければと思います。



関係ないことですが、ツレが来週手術することになってしまいました。
既往があるので普通の人よりもリスクが高いとか言われてしまいまして…。
どうなることやら、心配でたまりません。
しばらくは、趣味を楽しむ時間も精神的余裕もなくなりそうです。orz

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コメント

今夜、届きました。今まで世に出ていなかった写真も多数あり、読みごたえのある本です。高いけど、それなりに価値ある本です。じっくり読み倒します。

陰ながら、手術の成功を祈っております。

投稿: えすまにあ | 2013年11月30日 (土) 午後 09時33分

>えすまにあさん
コメントありがとうございます。
バイブル本、購入されたのですね。
仰るように、この本には今回初めて目にするような写真がいくつも掲載されていますし、これまで知られていなかった事実も色々と記述されていますから、ホンダスポーツの愛好家にはマストバイの一冊だと思いますし、値段に見合った価値があると思います。
ぜひ、じっくりとお読みになって下さいね。

それと、お気遣い痛み入ります。
病気自体はありふれたもので、別に命に関わるものでもないので、きっと大丈夫だと思います!

投稿: mizma_g@管理人 | 2013年12月 1日 (日) 午後 01時45分

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