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2013年8月10日 (土)

『細谷四方洋 回想録 #5』

細谷さんの回想録 その5です。
今回は、細谷さんと河野さんによって、ヤマハ発動機からトヨタのテストコースに運び込まれた直後に撮影された「トヨタ2000GT第1号車」の写真を送って頂きましたので、それらを全て掲載します。
また、細谷さんがさらに詳しく記して下さった、トヨタ2000GT第1号車を受領してきた当日の模様もアップしますので、写真と併せてご覧頂けましたら幸いです。

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ヤマハ発動機より受け取ったトヨタ2000GTの1号車は、無事午後3時半ごろトヨタのテストコースに到着。
早速待機していたトヨタ技術部の写真室のメンバーが、手際よく約1時間で写真に収めました。

それからテスト走行に移り、栄光の最初のシートに河野さんの指名で私がハンドルをにぎりました。
エンジンが掛かったその時の排気音の心快いサウンドは、今でも耳にしっかり記憶しています。
少しずつ慎重にスピードアップをして周回をし、最高約120キロ位までの不具合の確認をしてピットに戻りました。
次に河野さんがハンドルを握られ、周回をしてピットインされました。
河野さんの第一声は「この車のポテンシャルはかなり好いぞ!」で、この言葉が今も印象に残っています。
私もその印象通りの感想でした。

その後、野崎さん、高木さん、松田栄三さんと技術屋さんの試乗が行なわれました。
トヨタのテストコースには鈴鹿サーキットを模した2キロ弱のコースがあり、そこでテスト走行を行いました。
トヨタ2000GT第1号車の写真の中にコース監視室が写っています。
夜8時頃に全員のテスト試乗が終わり、最後に私が乗りましたが最初と少し様子が違いました。
最初のしっかりした直進性・コーナーリング時のハンドリングが感じられず、ピットインして足回りをチェクすると
ホイールのスポークが緩んでいたのです。

2号車は数日後に完成でスポークホイールが既に注文されていましたが、3号車以降は急遽スポークホイールを取りやめ
一体型のホイールに変更することとなりました。
材質は何にするかで議論がありましたが、私はロータスの美しいマグネホイールが頭にありマグネシウムを強く主張し
材料はマグネに決まり、ホイールデザインは野崎さんが一晩で書き上げてホイールメーカーに発注しました。

トヨタ2000GTの開発に携わって、このマグネホイールが私の大失敗でした。
マグネシウムは経年劣化がアルミ等に比べて激しく、約半世紀経った現在でも100台以上のトヨタ2000GTが
元気に走行している事など発売当時は夢にも思いませんでした。
337台生産されて約三分の一のトヨタ2000GTが現存し走行している事は奇跡です。

今日の写真は松田栄三さんから借りたものです。
*画像は全てクリックすると拡大表示します
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           細谷四方洋     
20130723_hosoya (クリックで拡大表示)
    『流線の彼方』より拝借


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