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2013年7月22日 (月)

『殺人マシン・トヨタ7 福澤幸雄に何が起きたのか?:反米嫌日戦線「狼」』の嘘を暴く

先日、「トヨタ7」というキーワードでググッたんです。
検索した結果は以下の通りでした。
20130722_7search (クリックで拡大表示)
ご覧のように、検索1位がWikipedia、2位が画像検索結果、そして3位は「殺人マシン・トヨタ7 福澤幸雄に何が起きたのか?」というタイトルのブログエントリーでした。
4位の「殺人マシン・トヨタ7 - フィアット500大作戦!!」は、3位のブログと同一の人物が運営しているブログで、書かれている内容は3位のエントリーとほぼ一緒です。

で、この「殺人マシン・トヨタ7 福澤幸雄に何が起きたのか?」というタイトルのエントリーの中身ですが、簡単に言えば福澤幸雄さんの事故の件をダシにしたトヨタ批判です。
態々アクセスして読むほどの内容ではありません。(したがって、当該エントリーへのリンクは省略します)
でも、こうして検索の上位にきているということはアクセスが多いということですから、こんなくだらないエントリーを読んでいる人が沢山いるのでしょうね。orz
となれば、このエントリーの中でどうしても捨て置けない記述があるので、ここで指摘しておこうと思います。

私が捨て置けないと思った記述は、↓こちらの中で朱書き及び太字で強調されている部分です。
20130722_bsyblog (クリックで拡大表示)

このように強調していることから、ブログ主がこの部分を読者にアピールする意図があることは明らかですね。
そこで私も、この部分に的を絞って反証してみたいと思います。

まずは、当該部分を抜粋しましょう。
トヨタ関係者が消火に駆けつけた地元消防団が現場に向かうのを阻止し、一切の消火活動を封じ
てしまったのだ。
20分もの間、燃える炎をトヨタ関係者は消そうともせずに放置していた。福澤幸雄が
その炎に包まれているというのにだ。


ここに書かれていることが事実なら、確かにトヨタは冷酷非道なことをした、ということになるでしょう。
でも、断言します。
この記述は真っ赤な嘘です。

それでは、↓こちらの資料をご覧下さい。
20130722_yts (クリックで拡大表示)

残念ながらこの資料の出典は明かせないのですが、ご覧のように事故直後の状況が僅かながら記述されています。
田中課長というのは、ヤマハ発動機の田中俊二 研究課課長(当時)で、長谷川部長というのは、同じくヤマハ発動機の長谷川武彦 自動車部部長(当時)です。
事故が発生した際、田中課長は異変に気付き、直ぐに現場に急行してコース中の消火器を集めて消火活動を行なったことが、この記事から読み取れますね。
また、連絡を受けた長谷川部長は、大型消火器を持参し応援を引き連れて工場から事故現場に駆けつけたようですが、現着した時には残念ながら“時すでに遅し”だったようです。

では、この資料の記述が真実であるかどうかを確かめてみましょう。
事故現場の写真は、場所が部外者立ち入り禁止のヤマハ発動機のテストコースだったため殆ど残っていないようですが、幸いなことに数葉の写真がオートスポーツ誌No,47に掲載されています。
といっても、私はそのオートスポーツ誌を持っていないので、オートスポーツ誌に掲載されている貴重な写真を公開して下さっている↓こちらのブログをご参照下さい。
福澤 幸雄 NO3 - マニアのガラクタブログ - Yahoo!ブログ
リンク先のブログが閉鎖されてしまったようなので、保存しておいた画像を以下にアップします。
画像の転載に問題があれば削除しますので、コメント欄からご連絡下さい。
130722_toyota7_01 (クリックで拡大表示)
これが事故現場を写した写真です。
左の写真のキャプションには「消火に使ったボンベの残がい。」と書かれていますね。
また、オートスポーツ誌の記事を読まれているブログ主さんが「火災で消火器を色々な所より持ってきたが鎮火せず、土をかけたりした。(相当数な消火器) 」と記述されています。
ご覧のように、上掲の資料に書かれている通り、確かに事故現場では沢山の消火器を使って消火が行なわれていたことが、この写真から確認できます。
“相当数な消火器”が使われたのは、車輌火災が発生した直後の火勢が強い時に消火活動が行なわれた証左といえるでしょう。

そして、右隣の写真を見て下さい。
キャプションには「コース中央は地元の消防車。」と書かれています。
写真中央の法面が少し黒くなっているところが、車輌火災が発生した場所です。
ご覧のように、地元の消防車は事故現場に横付けされています。

ということで、手元の資料とオートスポーツ誌No,47に掲載されている写真から分かる事実は、以下の二点です。
1.事故が発生した直後、ヤマハ発動機の田中課長は直ぐに事故現場に駆けつけ、ありったけの消火器を使って消火活動を行なった。(別の写真を見ると、事故直後10人ほどの人達が事故現場に駆けつけたようです)
2.地元の消防車は、テストコースの敷地内に入っていたのみならず、事故現場の間近にまで到達していた。
これが物証から確認できる事実です。

では、もう一度「殺人マシン・トヨタ7 福澤幸雄に何が起きたのか?」の記述を読み返してみましょう。
トヨタ関係者が消火に駆けつけた地元消防団が現場に向かうのを阻止し、一切の消火活動を封じ
てしまったのだ。
20分もの間、燃える炎をトヨタ関係者は消そうともせずに放置していた。福澤幸雄が
その炎に包まれているというのにだ。


どうですか? 書かれている内容は全くの出鱈目ですね。
事故直後、消火器を使って懸命の消火活動が行なわれていたし、地元の消防車は事故現場にまで到達していた。
これが事実であり、正確な史実です。

このように実話の中に嘘を混ぜて、読者をミスリードする手法は卑怯かつ卑劣極まりなく、断じて許せません。
反米嫌日戦線「狼」というブログの他のエントリーを見ると、反日・侮日感情丸出しで、一方で反日国である中国や韓国をことさら擁護しています。
これは典型的なブサヨの行動様式で、私の大嫌いなものです。
或いは血筋が純粋な日本人ではないのかもしれませんが、とにかくネット上にはこのようにデマを流して印象操作をしたり、日本を腐して悦に入る不逞な輩が大勢います。
何故このようなデマを流すのかというと、日本人同士を反目させるためです。
皆さんにおかれましては、努々このような悪質なデマブログに騙されることがありませんように、十分お気をつけ下さい。
正しい事実認識なしに、正しい評価はできません。
情報リテラシーを身に付けて、正確な情報をインプットするように心掛けましょう。

それと、これは蛇足ですが、福澤さんのラストマシンをピーター・ブロック(*)が設計製造したJP6(400S)だと推測、あるいは半ば断定されている方が散見されますが、これは誤りです。
福澤さんのラストマシンは、ル・マン(グループ6)仕様の415S(3リッター トヨタ7)で、ボディは巷間で言われているようにクローズドクーペ・ロングテールに改装されていました。
415Sの空力に関してアドバイスを求めてきたヤマハ発動機の花川 均氏にロングテール化を勧めたのは、当時 トヨタ中央研究所の副所長だった疋田氏です。(疋田氏は戦時中、航空機の設計をされていました)
もう一つ余談ですが、福澤さんの事故の後、415Sに関するものは殆ど廃却されてしまったようですが、クローズド・ロングテール415S(T-6)のスペアタイヤ&ホイールが某所に現存していて、現在はテーブルとなって余生を送っているようです。
あと、474S(5リッターNA トヨタ7)には駆動力配分を変えられる4WD仕様の車輌があったみたいですね。
* ノスヒロ誌の取材を受けた際に、ご本人が「私の名前はピーターだ」と述べておられたので、当ブログでは一般的なピートではなくピーターと表記しています。

 
 
(追記)
当ブログに対する異論・反論は受け付けますが、必ず以下の二点に留意して下さい。
1.主張の根拠を提示しないとその発言は信用されない。
2.他者に対する反論は、反証を付けるか、その論理的矛盾を指摘すること。

「~の可能性がある」とか「~ということも考えられる」というような、主観に依拠した単なる推測憶測をぶつけてくるのはどうかご遠慮下さいね。
確たる根拠のない空理空論の相手をしていられるほど、私も暇ではありませので。。。
主張には根拠を、反論には反証を、これ絶対にお忘れなく。

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コメント

投稿: ベストカー編集部 | 2014年10月29日 (水) 午前 07時45分

投稿: mizma_g@管理人 | 2014年10月29日 (水) 午後 12時04分

ご快諾、ありがとうございます。
他の記事に関しましても実に明快で合理的な論旨を展開され、本当に凄いと感じております。ご迷惑かも知れませんが今後ともご相談することがあると存じますので、よろしくお願い致します。
ありがとうございました。

投稿: ベストカー編集部 | 2014年10月29日 (水) 午後 02時24分

>ベストカー編集部 様
念のため、当方の返答コメントも消しておきました。
このブログは素人が戯れに運営しているものですが、もしお役に立つ機会があれば
喜んで協力させて頂きますので、遠慮なくご連絡頂ければと思います。
これも何かのご縁と思いますので、今後とも何卒よろしくお願致しします。

投稿: mizma_g@管理人 | 2014年10月29日 (水) 午後 08時00分

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