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2011年8月 9日 (火)

【HONDA】アメリカテスト車のボディカラーとナンバープレートについて【S500】

残暑お見舞い申し上げます。
毎日暑いですが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
私は暑さにやられてすっかり夏バテ気味です。
そのため、先月22日のエントリーでちらっと予告しましたホンダスポーツ500のアメリカテスト車(以下、アメリカテスト車と表記)に関するエントリーを、つい書きそびれてしまいました。
期待されておられた方には、お詫び申し上げます。

さて、そんなこんなで漸く取り掛かることになったアメリカテスト車ですが、このアメリカテスト車についてはエスマニアの方はよくご存知だと思います。
オレはエスマニアじゃないから知らないよ、という方のために簡単に説明させて頂くと、ホンダはS500を発売する前に、2台の試作車をアメリカに送って走行テストと宣材写真の撮影に供しました。
2台は共に左ハンドルで、バンパーにはアメリカの法規に合わせてオーバーライダーが装着されていました。
テスト走行はアメリカ人エンジニアによって行なわれ、ロスアンゼルスからサンフランシスコまで走行したとのことです。
この2台のテスト車ですが、「別冊CG ホンダ・スポーツ」に拠れば、ボディカラーは夫々“”と“”だった由。
110809_cg (クリックで拡大表示)

このアメリカテスト車については、フランスのホンダ史研究家ベルナールさんとメールをやり取りする中で、何度か話題になりました。
で、私は「別冊CG ホンダ・スポーツ」の記述を信じて、「2台のボディカラーは赤と白だったみたいだよ」、なんてことを去年の5月頃ベルナールさんに送ったメールに書きました。
ところが、今年になってベルナールさんから意外な情報がもたらされたのです。
その情報とは、「アメリカでテスト中のアメリカテスト車の映像を観たんだけど、君が白と言っていた車輌はシルバーのメタリックに見えたよ(意訳)」というものでした。
え゛っ!、それが本当なら新発見の事実じゃん!、ということで、早速その映像はどこで観られるのかベルナールさんに尋ねたところ、「あとで君の家に送るよ! 」との返事が来ました。
ラッキー!
そして待つこと約1週間、ようやく我が家にエアメールが届きました。
早速、同封されていた映像を観てみると・・・・・ベルナールさんが言う通り、赤ではない方のアメリカテスト車のボディカラーは、確かにシルバーに見えます。
画質が悪いのでメタリックかどうかまでは分かりませんが、道路の横に積もった雪の白、あるいは後ろに停まっている伴走車(1963年型 Chevrolet Impala Station-Wagon 車種不明、分かる方がいたら教えて下さい  コメント欄にて、グズグズさんに車名をご教示頂きました。クズグズさんありがとうございました。)の白と思われるボディカラーと見比べると、赤ではない方のアメリカテスト車のボディカラーは明らかに白ではありません。
※参考までに、伴走車の画像をアップしておきます
110809_nh37_us_test_car (クリックで拡大表示)
映像の劣化による変色などを考慮しても、シルバーと考えるのが妥当と思われます。
これまでの通説を覆す衝撃の映像を、皆さんもご覧になってみて下さい。
00:25~00:27のところで、路肩に停まっている小さなクルマが問題のアメリカテスト車です。
HONDA Sports500 US TestCar


参考までに、映像をキャプチャした画像も貼っておきます。
矢印のところに駐車しているのがアメリカテスト車です。
110809_us_test_car (クリックで拡大表示)
どうでしょう?
赤ではないアメリカテスト車のボディカラーは、通説通り白に見えますか?それともシルバーに見えますか?
判断は読者各位に任せますが、当ブログでは今後「アメリカテスト車はシルバーの2台」と主張していくつもりです。

そういえば、この映像が撮影された1963年の前年、1962年に開催された第9回全日本自動車ショーに出展されたSports360とSports500も、ボディカラーは夫々“”と“シルバー”でしたね。
110809_car_631 (クリックで拡大表示)

第11回全国ホンダ会(1962年)で展示された2台のSports360も、ボディカラーはシルバーでした。(白との説もありますが、タイヤのホワイトリボンとの明度差から、私はシルバーと判断しています)
110809_tas260red (クリックで拡大表示)
110809_tas260silver (クリックで拡大表示)
こういった過去の経緯を勘案すると、アメリカテスト車もシルバーと考えるのが自然なように思います。

アメリカテスト車に関しては、ベルナールさんからもうひとつ、興味深い話を伺っています。
それは、アメリカテスト車のナンバープレートに関するもので、当時の宣材資料や社内報などに掲載されているアメリカテスト車の写真を見ると、「GBP 947(967?)」「JPA 328」「ODC 351」の3つのナンバープレートが確認できます。
110809_gbp947 110809_jpa328
110809_odc351 (クリックで拡大表示)
しかし、当時のカリフォルニアのプレートデータに拠ると、頭がO,P,Q,Rで始まるのは1966年に登録された車輌で、同じく頭がJ,K,L,M,Sで始まるのは1965年登録の車輌、A,B,C,D,F,G,Hで始まるのは1964年登録の車輌だそうで、アメリカテスト車がテストされた1963年の時点で「GBP 947(1964)」、「JPA 328(1965)」、「ODC 351(1966)」なるナンバープレートは存在するはすがないのだそうです。
つまり、これら3枚のナンバープレートは、撮影用に製作されたニセモノ(小道具)だったと考えられます。
こんなところまで丹念に調べているベルナールさんには、頭が下がりますね。
ベルナールさんの熱心さを私も見習わないと。

ということで、些細なことではありますが、通説の誤りをまたひとつ正せたかなと思います。

あっ、最後にもうひとつ、ベルナールさんから教えて頂いた情報を書いておきます。
アメリカテスト車がアメリカでテストや撮影に供されていたのと同じ頃、鈴鹿サーキットでスポーツ500(極初期のワイドボディ車)に試乗したフランスのモータージャーナリスト José Rosinskyさんが、今年の6月に亡くなられたとのことです。
ベルナールさんは、彼を取材したいと以前から言っていたのですが、残念ながら望み叶わずとなってしまいました。
極初期のスポーツ500を知る方が亡くなられたことは、私も非常に残念に思います。
少々遅くなりまたが、ここでJosé Rosinskyさんに哀悼の意を表します。
110809_sports50054_ (クリックで拡大表示)
左の人物がJosé Rosinsky氏、右は鈴木儀一氏

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コメント

伴走車の件ですが、1963年のシボレーインパラのステーションワゴンだと思います。ボディーのサイドラインも同じなので間違っていないと思いますが、私もそんなに詳しいほうではないので画像検索で確かめてください。詳しい方がいて違っていたらごめんなさい。

投稿: グズグズ | 2011年8月 9日 (火) 午後 11時40分

三妻さまお久しぶりです。
映像は画質が良くないので確信は有りませんが、やはり白ではなくシルバーに見えますね。
ナンバーは写真で見ても文字が手書きと見てとれ、作りものと分かります。
当時でもナンバーを隠すべき事情が有ったのでしょうか。

投稿: スポーツ800 | 2011年8月10日 (水) 午前 10時53分

>グズグズさん
コメントありがとうございます。
1963年型のシボレーインパラ ステーションワゴンを検索して調べてみました。
なるほど、伴走車と特徴が一致しますね。
年式が前後すると、ボディサイドのプレスラインがなかったり、フロントガラスの形状が違ったりするので、1963年型というのも間違いなさそうです。
当方、アメ車のことはサッパリなのものですから、ご教示頂き助かりました。
あとで、エントリーの方に車名を追記しておきます!

投稿: mizma_g@管理人 | 2011年8月10日 (水) 午後 12時48分

>スポーツ800さん
コメントありがとうございます。
スポーツ800さんも、映像の車輌はシルバーに見えますか。
同意見の方が居て安心しました。^^
ナンバーを隠すべき事情は、ちょっと思いつかないですね。
日本のナンバーでも、テンプラでないものをそのままカタログに使ったりしますから、なぜアメリカのナンバーを隠したのか、ちょっと理解に苦しみますね。
それと、三種類もテンプラナンバーを用意していたことも謎です。
ナンバーの文字に何か意味でもあるのでしょうかね。
JPAはJAPANの略だと思いますが…。

投稿: mizma_g@管理人 | 2011年8月10日 (水) 午後 12時51分

ナンバーの件ですが、実際の走行中はディストリビューターナンバーを付けていたと想像できます。
日本の仮ナンバーに相当するもので、業者(この場合アメホン)が管理しているものです。
当時、アメホンの番号を出したくなかった。または演出のためテンプラナンバーを付けたのではないでしょうか。
また、その時点で実際に存在する数字を付けるわけにもいきませんしね。

ちなみにH1300の場合はセダン、クーペともディストリビューターナンバーのままカタログや広報映像に登場しています。

投稿: 純自家用 | 2011年8月11日 (木) 午後 12時52分

>純自家用さん
コメントありがとうございます。
なるほど、ディストリビューターナンバーなるものがあったのですね。
で、H1300ではディストリビューターナンバーのまま、カタログや広報映像に使用されたとのこと。
そうなると、アメリカテスト車に何故テンプラナンバーが使われたのか、やはり謎が残ってしまいますが…。
と、ここで気付いたのですが、上掲の映像や画像をよく見ると、公道でテスト走行を行って入る際には、フロントのナンバーを付けていませんね。
これは、もしかしたら法規上 フロントのナンバーは必要なかったのかもしれません。
もしそうだとすると、テンプラナンバーは純自家用さんが仰るように「演出のためのもの」ということになるでしょうね。

投稿: mizma_g@管理人 | 2011年8月11日 (木) 午後 09時05分

早速のレスありがとうございます。

今は判りませんが、30年くらい前の時点ではアメリカのほとんどの州ではフロントのナンバーは取付なくてもよかったようです。
ただし、印象が良くない(ガラが悪い)ので普通は前後とも付けると当時アメリカ人から聞きました。
ただし、フロリダはリヤ用1枚しか発行されませんでした。

H1300は対象が日本国内だったのでアメリカのナンバーなら何でもOKだったのでしょうかねぇ?

投稿: 純自家用 | 2011年8月11日 (木) 午後 10時01分

>純自家用さん
コメントありがとうございます。
やはり、フロントのナンバーは掲示しなくてよかったのですね。
映像や画像を見てちょっと疑問に思っていたのですが、合点がいきました。
H1300については、私も純自家用さんが仰るような理由くらいしか思いつきませんが、真相はどうだったのでしょうね。

投稿: mizma_g@管理人 | 2011年8月12日 (金) 午前 08時50分

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