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2010年11月 3日 (水)

ホンダT360 低床三方開き荷台

【10/11/05】画像を1枚追加

最初期型T360を所有されているワンダーコッコさんのブログのコメント欄で、T360の高床三方開き荷台は最初 木製(外皮は鋼鈑)であったということを知りました。
トラックの荷台が木製であることは、別段珍しくはありませんが、それが軽トラックの荷台となると話は違いますよね。
凝った仕様を採用するのは“流石ホンダ”といったところですが、その高床三方開きの木製荷台は果たしてどんなものだったのでしょうか。
何処かに残っているのなら、是非見てみたいですね。

ただ、材質が木だと、よっぽど条件の良い環境下で保存されていないかぎり、朽ちてしまって残っていないと思います。
しかしながら、もう現存はしていないだろうと思われた車輌が、次々に発見されている現状を鑑みると、この木製荷台も もしかしたら何処かに現存しているかもしれません。
もし万が一、木製高床三方開き荷台の現存情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご教示頂けると大変うれしいです。

ということで前置きはこれくらいにして、今回のエントリーはT360の低床三方開き荷台についてです。
低床などと書くと、“T360の三方開き荷台に低床はないよっ!”と突込みが入るかもしれません。
私も、T360に低床三方開きの荷台があったとは知りませんでしたし、そんなものが存在したとは夢にも思わなかったのですが、そのような信じ難い荷台が実際にあったのです。

  
この低床三方開きの荷台のことを、私は某ネットオークションを見ていて知りました。
オークションに出品されていた1枚の販促チラシに、なんと『ホンダ 軽トラック 新製品 T360低床三方開』と記載されていたのです。
その目を疑うような記載があるチラシは↓こちらです。
101103_t360_low01 101103_t360_low02
101103_t360_low03 (クリックで拡大表示)
※この画像は、ヤフーオークションより拝借しました。使用に問題がありましたら直ぐに削除しますので、お手数でもコメント欄かプロフィールのページからメールにてお知らせ下さい。


どうでしょう? 確かに「ホンダ 軽トラック 新製品 T360低床三方開」と記載されていますよね。
ただ、その下に掲載されている三方開き車の写真を見ても、どうしてこの車輌が“低床”なのか、私には理由が分かりません。
何故ならば、荷台床面の高さが高床三方開き車と全く一緒だからです。(下掲の画像を参照下さい)
101103_t360_low04 (クリックで拡大表示)
※右の画像は、ウェブ上で拾ったものです。(何処で拾ったかは失念してしまいました…)使用に問題がありましたら直ぐに削除しますので、お手数でもコメント欄かプロフィールのページからメールにてお知らせ下さい。
それと、http://app.f.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=65690566&blog_id=164617この画像をよく見ると、左の高床三方開き車のリアフェンダーは、右の車輌のそれよりも大きいですね。


ただ、写真の荷台部分をよくご覧頂くと分かるように、この荷台のあおり板内側と床面は、高床三方開き荷台とは違った様相になっています。
これは、荷物が痛まないよう荷台の内側全体をラワン材で覆っているため、このような様相になっているようです。

木を使った荷台というと、冒頭に書いた“初期の三方開き荷台”が直ぐに思い浮かびますが、しかし、この低床三方開き荷台は初期の木製荷台とは別物でしょう。
そう考える理由は、チラシの写真をよく見ると、リアウインドウ下のプレスラインが1本ですし、ボンネットのHマークも白く塗られています(ボディとHマークの明度が違います)。
ということは、間違いなく最初期型ではありませんね。
また、「2年間・5万キロ保証」の記載がありますから、この『T360低床三方開』が発売されたのは'65年頃ではないか、と個人的には考えています。
ところで、「2年間・5万キロ保証」が始まった正確な時期(年月日)は、いつなのでしょうか?
(追記)2年間5万kmの長期保証制度が実施されたのは1964年11月からでした。
それと、T360の価格改定(値下げ)が行なわれたのはいつ頃でしょうか?
このチラシが発行された時点では、まだ価格改定は行なわれていなかったようですね。

それにつけても意味不明なのが、このチラシの車輌を“低床”と謳っていることです。
高床三方開き荷台と比較すると、荷台の仕様に若干の違いはあっても、床の高さには変わりがないのに“低床”とはこれ如何に。
これは、日本広告審査機構(通称 JARO)に通報されても仕方がない、明らかに消費者を欺いた広告だと思うのですが…。
それとも、このチラシの車輌はやはり低床なのでしょうか?
真相の程はともかく、このように低床三方開きとして販売されたT360は確かに存在しました。
これは紛れもない事実です。(でも、ちょっと腑に落ちませんね…)

それと、このチラシでもうひとつ注目すべき点は、右側の「*シリーズ車」のところに『ルートバン(新製品) 』なる記述があることです。
T360にルートバンがあったとは知りませんでした。
残念ながらチラシに写真は掲載されていませんが、T360ルートバンはどんな姿だったのでしょうね。
こちらも、せめて写真だけでよいので、お目にかかりたいところです。
どなたか、写真をお持ちではありませんか?

それとも、チラシに写真が掲載されていないということは、ルートバンは発売されなかったのかな。。。
(追記)荷室とキャビンとの間に仕切りのない、ルートバンタイプのT360の画像が↓こちらのブログにアップされていました。
ラテンでゴメン 「昭和47年、大分の少年時代」
画像の車輌が(新製品)のルートバンかどうかは分かりませんが、ルートバン仕様のT360は間違いなく存在したようです。

さて、この少々胡散臭い^^; チラシですが、社名のクレジットは販売会社になっています。
ということは、このチラシを発行したのは、記載されている販売会社かもしれません。
もしそうならば、一般的でない“低床三方開き荷台”は、もしかしたらこの販売会社によるカスタマイズだったのかもしれませんね。
ルートバンも、もしかしたら販売会社によるカスタマイズだったのでしょうか。
真相は不明ですが、こういったあまり知られていない仕様の荷台を持つT360が発見されたら、面白いですね。
 
あなたの身の回りに、変り種の荷台を持ったT360は眠っていませんか?

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コメント

極初期のT360は、キャビン後部のプレスラインが二本入りの個体ですね、
欠品もなさそうで、なかなかの状態の個体ですよね
ところで高床の件ですが・・・・・
担当者への権限を最大限委任するとの事から、大胆な仮説として、
担当者の思い込み、または、誤植(笑)あの時代のホンダですから可能性あり・・・かも

投稿: nash | 2010年11月 4日 (木) 午前 09時01分

ワンココT360と比較するとやはり荷台が低いです。・・・約4、5センチ位!
キャビンサイド下側のラインがカタログ車はツライチですが、ワンココT360はもう少し上に床がきます。

投稿: ワンダーコッコ | 2010年11月 4日 (木) 午後 08時30分

>nashさん
コメントありがとうございます。
ワンダーコッコさんのT360は、仰るようにプレスラインが2分割の超初期型なんです。
そして程度も、年式からすると奇跡的といってくらいよくて、本当に貴重な生き残りだと思います。
それと、チラシの方は、私も最初誤植じゃないかと思ったのですが、チラシをよく見ると社名の上にも「低床」の文字があるので、この文字数の少ないチラシで流石に2箇所も誤植はないだろうと考えまして、誤植の可能性は排除しました。
担当者のミスというのも考えましたが、こういった印刷物はゲラが刷り上った段階で発注者がチェックしますから、誤りがあれば大概は本刷りの前に修正されるんじゃないかと思います。
で、私が考えた理由ですが、それは「ラワン材を貼り込んだ荷台は、通常の高床三方開き荷台よりも積み下ろしがし易いですよ」というのをアピールするために、敢えて「低床」という言葉を使ったのではないか、というものです。
荷台の床面の高さについては、写真や実車を見れば「低床」でないことは直ぐに分かりますから、チラシの担当者がこの部分を誤魔化そうとしたとはちょっと思えません。
ならば、何故低床という言葉を使ったのかと考えたら、チラシの中にも文言がある「積み下ろしが容易」というのを強調したかったから、と推測するのが一番妥当な気がします。
もちろん真相は分かりませんが、仮に私の推測が正しかったとしても、このチラシが紛らわしい表現をしていることに変わりはありませんから、やっぱりJAROに通報されても已む無しでしょうね。^^;

投稿: mizma_g@管理人 | 2010年11月 4日 (木) 午後 09時10分

>ワンダーコッコさん
コメントありがとうございます。
私も最初、同じように思ったのですが、あおりを閉じた状態の写真をよく見ると、ドアの下側のプレスラインと荷台底面(フックが付いているところ)がほぼ同じ高さになっている(ご存知のように、実際には荷台底面の方が若干低いです)ので、低床ではないと判断しました。
このチラシの実物が手元にあればもっとよく分かるのですが、残念ながら落札できず…でした。orz

投稿: mizma_g@管理人 | 2010年11月 4日 (木) 午後 09時21分

これを底床と言うのはどうでしょうか。
T360は詳しくありませんが、当時スバルサンバーがかなり底床であり、それと比べるとごく普通の高さに見えますね。

投稿: スポーツ800 | 2010年11月 6日 (土) 午前 10時56分

>スポーツ800さん
コメントありがとうございます。
「底床」でしたら無問題ですね。
それと、サンバーの床の高さは大人の膝下くらいでしたから、あれこそホントの低床荷台ですよね。
サンバーと比べると、T360はかなり分が悪いように思います。^^;

投稿: mizma_g@管理人 | 2010年11月 6日 (土) 午後 06時08分

お久しぶりにおじゃまします。また貴重+T360らしい謎ですね。T360にこんな三方開きあるとは知りませんでした。調べればどんどん謎でますね。38年当時軽トラで完全な三方開きは珍しかったと思います。私の知ってる限りでは今は消えたホープの最後の軽トラ、OV型が三方開きの広告写真を載せたのを観ています。またルートバン、これも興味あります。昭和41年の自動車ガイドブックには幌でなく完全スチール一体型の覆いの360の写真が.がありますがこれはパネルバンでしたね。他社のルートバンのイメージからして、配達に便利な荷室への出入りが楽なモデルだったのでしょうか。なぜか本田はT360そしてTNシリーズも今でいう1ボックスタイプバン6をアクティ登場までつくりませんでしたよね。これが私ホンダに関してずっと不思議に思っておりました。

投稿: ろくりん | 2010年11月14日 (日) 午前 07時20分

>ろくりんさん
久方ぶりのコメント、ありがとうございます!
商用・貨物系のクルマは、割と柔軟にユーザーの希望に応えることが多いので、このラワン貼り仕様車も、そんなユーザーの要望から作られた特仕車なのではないかと、個人的には想像しています。
確かに、ホープスターのOV型には高床三方開き荷台がありましたね。
手持ちの古雑誌に広告があったのを思い出したので調べたら、モーターファン'64年7月号にOV型高床三方開きの広告がありました。
高床にしているのは、T360と同様に床面をフラットにするためなのでしょうね。
ルートバンは私も非常に興味があります。
で、ルートバンという言葉の定義を参考までに調べてみたのですが、手元にある新自動車用語辞典(精文館書店発行)には「運転台と荷台とをひとつの箱にした商用貨物自動車。ライトバンより本格的なトラック。」とあり、同義語は「パネルバン」となっています。
でも、T360のパネルバンはキャビンと荷箱が別々ですよね。
販促チラシで、敢てルートバンという言葉を使ったとすれば、本来の意味どおりに所謂ワンボックスタイプだったと推測するのが妥当かと思いますが、でもワンボックスタイプのT360なんて、見た事も聞いたこともありません。
もしかしたら、試作くらいはされていたのかもしれませんが、発売はされていないのではと思います。
ホンダがアクティを発売するまでワンボックスタイプを作らなかったのは、T360の場合は最初二輪用の工場で二輪の生産設備を流用して生産していたので、大きな箱は作れなかったからではないかと思います。
その後、Nを発売してからはLNというNベースのライトバンを作りましたし、エンジンが水冷に変わってからはステップバンなる時代を先取りした1.5BOX?タイプの商用車を作っていましたから、それらと重複しないよう、TN系はトラックのみのラインナップになったのかもしれません。
まあこれは、あくまでも推測ですが…。^^;
当時のホンダは、四輪に関してはまだ参入して間もなかったですし、T・S・L・Pではあまり利益を出せず、渾身の1台だったNは嫌な事件に巻き込まれましたから、「余力がなかった」というのも、もしかしたら理由のひとつかもしれません。
アクティといえば、私のメル友のザナンさんが初代アクティバンをレストアしていて、間もなく完成しそうです。
フランスで日本の軽バンを乗り回したら、目立つでしょうね。^^

投稿: mizma_g@管理人 | 2010年11月14日 (日) 午後 08時03分

なるほど、工場の関係で箱バンタイプ作らなかったという理由も!!そういや最近でも初代オデッセイは工場の関係であの車高になり逆に大ヒットしたと聴いたことあります。アクティで思い出したんですが、二代目アクティトラックのCM、クレージーキャッツの昔の歌にほんだら行進というのがあって「♪ひとつ山越しゃほんだらったほいほい」という歌詞を「♪同じ乗るならホンダならほいほい}という歌詞にしてハナ肇一人が歌っていました。このCM録画したのを消してしまって後悔しています。短期間の放送で知ってる人がなかなかいないcm、youtube探してもこのアクティトラックのcmは見つかりません。ほんだら行進曲を自分の社名とかけるなんていかにもホンダらしいcmでした

投稿: ろくりん | 2010年11月15日 (月) 午前 07時51分

>ろくりんさん
コメントありがとうございます。
上にも書きましたように、T360は二輪のラインで車体組立てを行なったので、ラインを動かしてみたら頭が支えてしまい「柱を切っちまえ!」と怒り出すが人がいた、なんていうエピソードがあるそうです。
この話の出典は、確かPolePosition誌だったかな?
そう言えば、オデッセイは生産設備の関係であの低い車高になったんでしたね。
その低い車高が、オデッセイが大ヒットした理由なのですから、世の中何が幸いするか分かりません。^^;
二代目アクティにはそんなCMがあったのですか。全然知りませんでした。
ホンダの商用車系のCMは、TNの「商売繁盛」もそうでしたが威勢のいい感じの路線でいっていたみたいですね。
ホンダならほいほい♪ 私もぜひ観てみたいです。^^

投稿: mizma_g@管理人 | 2010年11月15日 (月) 午後 08時17分

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