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2008年6月17日 (火)

Mizma式簡易FRP成型ブース

○ホンダS360やT360/S500の試作車について研究・考察している「三妻自工 Web site」はこちらです。
○Web site that researches and considers the concept model of HONDA S360 and T360/S500 is
here.

FRPを成型する際に必要な材料は、ポリエステル樹脂(以下、ポリ樹脂と表記)とガラス繊維です。
このうちポリ樹脂は、(使ったことがある方はご存知だと思いますが)強烈な異臭がするため誰でも直感的に体に悪いものだと分かります。
そのため、FRPの成型作業をする場合、予備知識がない方でも大概、換気の良い場所で行うかマスクを装着するようです。
一方、ガラス繊維の方ですが、こちらは異臭がする訳でもなく、見た目はクロスなら織りの粗い布切れのようなものですし、マットは不織布によく似ているため、警戒心を持つ方は殆どおられないようです。
でも、ガラス繊維って実はかなり有害なのですよね。
少し前に話題になったアスベストにかなり似たもの、と言ったらガラス繊維がどれだけ人体に害のあるものかをご理解頂けるのではないでしょうか。
ただ、アスベストは発ガン性の物質として認定されているのに対して、ガラス繊維は“発ガンの危険性なし”ということに近年変わってしまったようですが…。(業界団体の圧力?)

とは言え、チクチクと皮膚に突き刺さるようなものを体内に吸い込んでいい訳がありません。ガンにはならないとしても、呼吸器系にダメージを負う事は必至です。
ですから、ガラス繊維を扱う場合は作業者がガラス繊維を吸い込んでしまわないよう、また周囲にガラス繊維を飛散させて家族や周辺住民に二次被害をもたらさないように、細心の注意を払う必要があります。
この点を全く考慮されていない方が、ネット上のみならず本職のFRP屋さんでも散見されますが、これは非常に恐ろしいことだと思います…。

さて、それではガラス繊維を扱う場合、具体的にどうすればよいかですが、作業環境として最適なのは塗装ブースだと思います。
塗装ブースは密閉されていて、尚且つ集塵機能を備えているため、ガラス繊維の飛散も吸い込みも防ぐことができます。(ただし保護具の着用は必須)
でも、塗装ブースなんて普通使えないですよね。
そこで、私は↓このような簡易のブースを作って作業しています。
080617_frp (クリックで拡大表示)

これは、布団圧縮袋の中に上面と側面の一箇所を切り取ったダンボールを入れたもので、矢印の部分に掃除機の吸い込み口を差し込んで使います。
ダンボールは圧縮袋内に作業するための空間を作るために入れています。
このダンボール内に成型物を置いて作業する訳です。
簡易ブースの材料は、布団圧縮袋(使い古して気密不良になった廃物)とダンボールとガムテープのみで、製作時間は10分も掛かっていません。

ガラス繊維は、必ずこの簡易ブース内だけで掃除機を稼動させて使用しています。
使わないガラス繊維は、少量ならば別の布団圧縮袋に入れて密封しておけばガラス繊維の飛散を防げるでしょう。(カットもこの圧縮袋内で行います)
私はガラス繊維をロールで持っているため布団圧縮袋には入らないので、廃車の中に保管しています。
ガラス繊維の切り出しは廃車の中で行い、使用する分だけを簡易ブースに持ち込みます。(廃車から簡易ブースに移す際も、大き目のビニール袋に入れてガラス繊維の飛散を防いでいます)
ここまでしても、多少は繊維が飛散してしまいますが、簡易ブースを使わない場合と比べたらその量は比較にならないほど少量です。
また、掃除機がポリ樹脂の臭気をかなり吸い取ってくれますし、成型物の上を圧縮袋が覆っているためポリ樹脂の臭気を遮ってくれるので、作業中 臭気を嗅ぎ過ぎて頭が痛くなることもありません。
FRPの積層が済んだら、ジッパーを閉じて掃除機の差込口をテープで塞げば、臭気を閉じ込めることもできます。(この恩恵のありがたさは経験者なら分かるはず…)
別の圧縮袋に移して真空脱泡するのも一興ですね。

と、いいこと尽くめの簡易ブースですが、実は難点もあります。
それは、成型物の大きさが制限されることと、圧縮袋越しに成型物を見るので少々見づらく作業がしにくいことです。
でも、自身や家族、周辺住民の健康にはかえられませんから、この程度のことは我慢しないといけませんね。
大きさについては、より大きい袋を探すか複数の圧縮袋を繋ぎ合わせるなど、やりようがないこともありません。
  
と、こんな感じで私はFRPの成型作業をしています。
“大袈裟な…”と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ガラス繊維を甘く見ると後々大変な目に遭うことになりますから、このくらいの注意深さは必要かと思います。

 

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