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2008年3月 4日 (火)

浜松製AS-280 1号車が完成した時期と'63年のS500登録台数

○ホンダS360やT360/S500の試作車について研究・考察している「三妻自工 Web site」はこちらです。
○Web site that researches and considers the concept model of HONDA S360 and T360/S500 is
here.

最近のエントリーに関する補遺です。
  
2月26日の「'63年型S500が存在しない理由と'63年型T360の有無」というエントリーに、Old-timer誌から引用して浜松製作所に於ける'63年各月のSports500/S500の生産台数を書きましたが、あのOld-timer誌の情報、実はあまり正確ではありません。
何故なら、Old-timer誌ではSports500/S500の生産は7月から始まったようになっていますが、実際に浜松製作所でSports500/S500の生産が始まったのは6月からだったからです。
  
どうして6月からSports500/S500の生産が始まったと断言できるのかというと、浜松製作所の社内報「あおい弘報 No,118」(1963年6月号)に浜松製作所製AS-280第1号車の記事が、現車の写真と共に掲載されているからです。
下掲の画像が、その第1号車の記事です。
080304__s5001  
 
記事にはこう書いてあります。

去る17日、浜製正面玄関前にホンダスポーツカーが展示された。これは市販車として初めてつくられたもので、その優美なスタイルにみんなの目は輝いていた。今後、このようなものが続々と世に送り出されていくだろう。
 
左上の囲みの部分は…。
浜松製作所全従業員の努力の結晶とも言えるホンダスポーツAS-280の市販車がここに完成しました。この車が明後日開かれる全国ホンダ会に出品展示されて、いよいよその真価を世に問うことになります。このような立派な車を完成した皆さんの努力を感謝してここに展示します。 所長 
…と書かれています。
 
この記事では“市販車”とされていますが、この時期に作られた車輌は量産試作車であって実際には市販されなかったはずです。 
 
このように、'63年6月に浜松製AS-280の第1号車が完成していたことは揺ぎ無い事実であり、この6月の生産分をカウントしていないOld-timer誌の数字は“正確”とは言えない訳です。
 
それと、同じ2月26日のエントリーの追記部分に、S500の登録台数を「別冊CG ホンダ・スポーツ」より引用して書きました。
「別冊CG ホンダ・スポーツ」によれば、S500が登録されたのは'64年2月と3月のみで、その数は500台前後となっていますが、この情報もあまり正確とは言えません。
追記部分に書いたように、実際にはもう少し多かったのではないかと私は考えていたのですが、その考えを裏付ける資料がこの度見つかりました。

発見した資料に拠ると、S500は'63年にも登録されており、その台数は46台になっています。
080304_s500
但し、この'63年に登録されたS500は、テスト車やモニター車など市場には出ないものだった可能性が高いので、“市販されたS500の登録台数”と限定すれば「別冊CG ホンダ・スポーツ」の数字が正しいと言えると思います。
しかし、“S500の登録台数”という幅のある括りでしたら、'63年に登録された分も合算して550台前後とするのが正しいのではないでしょうか。
08/05/26追記:「別冊CG ホンダ・スポーツ」の記述を覆す資料を発見しました。詳しくは こちらのエントリーをご覧下さい。そのため、上記考察は誤謬である可能性があります。発見した資料の真贋が確定し次第、このエントリーを訂正する予定ですので、本考察は参考程度にお読み頂ければと思います。
 
もうひとつ。
2月29日のエントリーのコメント欄に、「ホンダにも(エスの)色配合の資料は残っていないそうで…」と書きましたが、エスの色彩標準板はホンダの国内某拠点に残っているそうです。



 

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